久しぶりにブログを書いたのに、そのままなタイトルになってしまいました。昨日から明日までの3日間、名古屋市立工芸高等学校の学生さんが就業体験に来ています。学生さんを迎えて仕事の風景を見てもらうのは、弊社では2回目です。1回目は、弊社最年少メンバーめぐたん(長屋)がトライデントコンピュータ専門学校からインターンで来た時です。写真に写っているのは、その2人です。
彼女は、めぐたんの高校の後輩です。ちょっとだけ緊張していて、初々しいです。ちなみに、めぐたんがインターンで来た時は、緊張を感じさせず落ち着き払っていました。2人とも僕のイメージしてた姿より、ずいぶん大人びています。名古屋市立工芸高等学校の生徒さんは、総じてしっかりしていますね。
体験してもらいたいこと
せっかくグランフェアズに来てくれたので、グランフェアズならではワークフローを見てもらうことにしました。弊社のワークフローは、下記の点を前提要素として作られています。
- 関わるメンバーが10名以上で、経営コンサルティング・アクセス解析・集客・業務システム開発を担当するメンバーがアサインされているプロジェクトのマネジメント
- サイト公開後にプロジェクトの目的を達成するための、Webサイト外の要素まで考慮した情報設計
- システムをスムーズに組み込み管理するための、見通しの良いマークアップレギュレーション
- 複数人数が同時並行して稼働するための、破綻しない開発環境の構築
Webのプロジェクトは、アサインされている人数の多さ×職種の広さによって、プロジェクトマネジメントの難易度が高くなります。1人で1つのWebサイトを作る場合と複数人で構築を進めていく場合とでは、考慮しないといけない内容が大きく違ってきます。
彼女からは、将来IT業界で働きたい意向を持っていると事前に聞いていました。であれば、事業会社も含めて幅広く活躍の場を探せるように、多くの人と協力して仕事を進めていく時のワークフロー=仕事の流れを経験しておくことは、きっと役に立つはずだと考えました。僕たちのような年長者にとっては、若年者に将来の道を示すことも大事な役目だと思うからです。
まずは、ガントスケジュールの確認から
今回の体験では、現在進行中の実際のプロジェクトに参加してもらうことにしました。まずは、ガントスケジュールの確認からです。彼女には下記のことを確認するように伝えました。
- どれだけのタスクがあるのか
- それを何人のメンバーで、どのように分担しているのか
- その中で自分はどこを担当するのか
プロジェクトに参加する以上、メンバーの一員です。プロジェクトの全体像を共有してもらいます。『あなたにお願いする仕事も大切な仕事の一部なんだ』ということを理解したうえで体験してほしかったので、そうさせてもらいました。
ページ数の多いサイトではよくある、大量の画像加工
Photoshopでバッチ処理
最初の作業は、Photoshopのバッチ処理で大量の画像を一気に加工する流れを体験してもらいました。弊社はページ数の多いサイトを手掛けることが多く、今回も4,000ページを超えます。そのため、大量の画像が必要になります。弊社のスケジュールの引き方では、全体スケジュールと比べると、開発フェーズは短めに設定されています。そのため、少しでも作業時間は短縮したいところです。効率化できるところはできる限り工夫をして、どんなに細かい時間でも二度手間を避ける方法をいつも考えて試行錯誤しています。
グランフェアズらしく、画面設計をしてみる
Axureでモックアップを作成
せっかくなので、Axureというモックアップ作成ツールも使ってもらいました。弊社では全員がこのツールを使い、画面設計をします。最近までメンバー全員で画面設計をしていたので、社内のすべてのディスプレイにモックアップが映し出されていることもありました。
彼女に伝えたかったこと
ワークフローの大事さ
ツールの操作に習熟することも大事ですが、ワークフローをきちんと把握することはもっと大事です。ワークフローを理解せずに、流行っているツールだけを使えるようになっても、ユーザ・仲間・お客さまのために役に立つ仕事はできません。ツールありきで仕事をしていると、ツールが新しくなったり、他のものに取って代わられたりした瞬間に、自分より年下の子たちに追い抜かれてしまいます。最悪の場合、仕事自体を失ってしまいます。
Web以外の仕事で考えてみると当たり前なのですが、新人が最初に覚えるのは、仕事がどうやって進んでいくのかです。朝来たら、まず机を拭いて掃除をする。上司向けの書類を整理して、承認をもらえるように準備をしておく。その後、自分の仕事で優先順位の高いものから着手していく。そして、決められた締め切りまでに、仕事を完成させる。どこの会社でも、こういった段取りや流れがあるはずです。業務を円滑に進めていくために、会社と社員の間で決めている約束事です。
こういった基本的なことができているかどうかは、どんな業種・会社に行っても、チャンスを掴むための大きな要因になります。自分がやりたい仕事を担当したいなら、ユーザ・仲間・お客さまに喜んでもらいたいなら、裁量のあるポジションに就きたいのなら、ワークフローを覚えて、それを改良していくことです。ワークフローを改良することができるようになれば、周りにいる人が必ずあなたを必要としてくれます。